2013/08/25

男女で評価が分かれる作品

世の中には賛否両論を巻き起こす作品が存在する。
しかしそういう作品は大抵、少し取っ付きづらかったり、玄人向けのようなハナから全員にウケようとはしていないものが多い。
評価する側の人間も少し後ろめたさを持っているというか、評価しない側の人間のいい分が充分に理解できるのだ。

しかし、そういう趣向ではない作品にも賛否両論が発生する事がある。
しかも、男と女ではっきりとまっぷたつに評価が割れてしまうのだ。
一方では「感動した」、他方では「全く理解が出来ない」という不思議現象が巻き起こる。

代表的な作品は「スタンドバイミー」を挙げる事が出来る。
アメリカの東野圭吾ことスティーブンキングの「the body」(直訳すると『ザ死体』というストレートさ)を原作とし、ベンEキングのあの曲でもおなじみの映画。

小学六年生の夏休み、仲間四人で死体を探しにいくというシンプルなストーリー。
一夏の大冒険という男のロマンが詰まりまくっており、
自分の少年時代を思い返し、切なくなる事間違い無しの作品である。
あのノスタルジーな空気感は大人になるとより一層、味わい深くなる。
個人的には、最後の「中学に上がったら自然と喋らなくなっていった 」というエモさが堪らない。

とココまで絶賛なのだが、コレは典型的な男性的意見である。
女性からするとこの映画のどこが面白いのか分からないらしい。
あえて評価しているとしても「男の子同士の友情に感動♪」のような、本質が全く見えてない評価しか無い。
あの「切なさ」みたいのが一切理解できないというのが興味深い結果である。

もうひとつこのような評価を持つ作品が存在する。
東洋のスティーブンキングこと東野圭吾の「秘密」である。

こちらは娘と妻が事故に遭い、娘の体に妻の魂が宿ってしまうという少し不思議、まさに藤子不二雄で言うところのSFなお話。
妻の魂が宿った娘と夫の生活を描いた「泣ける」ストーリーだと僕は思っている。
東野圭吾もそういう方向性を目指して執筆していたと信じている。

しかし女性からするとまったく感動できないらしい。
若い体を手に入れて自由気ままに過ごす妻が許せないという意見が多発した。
やはり女の敵は女なのだ。
最後の件も理解不能らしく、本を読んで初めて号泣した自分が恥ずかしくなる笑

こんな感じで男女によって着眼点の違いや、感情輸入の仕方がまったく異なる故に評価が反対になる作品が存在する。
やはり男女で脳の作りが違うんだろうか。
かなり学術的に研究する価値がある題材だと思いますね。
あと、女性は絶賛で男は一切理解できない作品というのも見てみたい。