確か中三ぐらいのときのお正月の話。
元日(なったばっかの夜中)に友達と初詣に行く。
当時中学生だった僕らは、友人と深夜におおっぴらにあえる事にテンションが上がっていた。
神社に行き、みそ汁が振る舞われていたので美味い美味いいいながら初詣をすまし友人宅へ。
そっからしばらくはしゃぎ合い三時頃お開きといった形に。
僕は別の友人と二人で帰路についた。
いつもと違って静寂の訪れた街。
寒いし風も強く嫌な雰囲気だったのを覚えている。
そんな中二人で寒い寒いいいながら歩いていると工場が見えて来た。
正月だししかも夜中だし誰もいるはずも無い。勿論明かりも付いていなかった。
変哲も無い工場だが、なーんか寒気を感じる。
友人と二人で「お化けとかで出そう」と冗談半分で話し、少し早歩きになりながらその工場の前を過ぎようとしていた。
とその時であった
工場の方から女の子の声が聞こえた。
何と言っているか分からなかったけど、確かに人間の声だった。
普段その声が聞こえて来たら何とも思わないけど、夜中誰もいない工場からその声は聞こえて来たのだ。
けどそのとき僕は友人にその事を報告しなかった。
嫌なムードだったし「お化け出たら怖いね」なんて話してた矢先にそんな報告しても信じてもらえないと思ったからだ。
多分風の音とかでうまい具合に人の声に聞こえてしまったのだろうと自分を言い聞かせる。
恐怖を感じているとなんて事無い影が人に見える事もあるし、そのたぐいだと信じ込ませた。
そのまましばらく歩き続け、道が分かれる事になった。
別れの挨拶をすませ一人になるし早く帰ろうと思ったとき、友人が突然切り出して来た。
「子供の声、きこえたよな?」
っていう話。
当事者としてはgkbrな話ですが、こうやって書き起こしてみるとショボイ笑
しかもちょっと怖い話感出そう頑張ってるのも悲しい。
でも、なんだったんだろう。