2013/09/09

人の家が愛おしい

人の家って最高。
自分の家とは違う価値観に基づいた生活空間。
まず匂いが違う。
自分の家では味わえないあの薫りは非常に僕らを引きつける。

そして見た事も無い本やアイテム達。
自分の知らない世界を垣間見る事が出来、一種の異文化を体感できるのである。
凄い面白そうなものを「いらないから貸してあげるよ」と言われた時の嬉しさったらない。

小学生の頃、友人の家に遊びにいった時の夕方。
友達の家族が帰って来て、居心地の悪さを感じるあの瞬間。
凄い切ない。
子供心にココに居てはいけないんだなと悟ったものである。

しかし、中高生になると溜まり場的な家が出来てくる。
何故かどんな夜中に訪問しても受け入れてくれる友人というのは存在するのだ。
夜通しゲームをしたり、酒盛りと少しプライベートな空間に新鮮な大人の楽しさの鱗片を知る。

更には大学社会人で一人暮らしとなると、もはや人の家でも気遣う事無く溜まり場の一歩上の肥溜め場と化す。
ここには小学校の頃感じていた人の家の切なさもあったもんじゃない。
勝手に飯を作り、勝手に風呂を入って、住人不在のまま爆睡でインターホンが鳴ったかと思うと勝手に宅配便を受け取るという私物感。
快適なもののあの刹那性は味わう事が出来ないのだ。

もう一度、小学生の頃の切なさを体感したいものである。
不可侵領域である両親の寝室や兄弟の部屋。
夕方になると強制的に出て行かなければならなかったあの帰り道。
たまに晩飯をごちそうしてくれるけど、自分の家庭の味とは違い過ぎて、リアクションに困るあの瞬間。

何が言いたいかというとこの気持ちを手軽に体験できる施設が欲しい笑
人の家っぽいホテルというか宿泊施設が欲しいのだ。
漫画喫茶の個室版といっていいかもしれない。

友人っぽい部屋を丸丸再現して、ゲームや漫画をそろえる空間。
勝手に寝てもいいし、冷蔵庫からつまみ食いしてもいい。
もちろん食事も出てくるけど、家族というていのスタッフ手作りを一緒に食べる。
あの居心地の悪さを再び体験したい。
チェックアウトの時間になると、友人の父親役が帰って来て、一言挨拶笑
早く帰れオーラを感じながら素早く清算からの帰宅。

夢ですなあ。