2013/09/02

時はフラッシュ全盛時代

小学校低学年の頃、おじいさんと一緒に近所の科学館に行った。
実験コーナーやおもしろ現象体験など今でもワクワクするようなイベントが盛りだくさんだった覚えがある。

ひととおり回り終えた後、休憩コーナーで休んでいた。
その隣にはパソコンコーナーがあり、インターネットが無料で使えるとの事だった。
僕はパソコンを学校ぐらいでしかした事が無かったので、興味本位で立ち寄った。

適当にピンボールをしていると、僕の隣に小学六年生ぐらいのお兄さんがやって来た。
TシャツINに白ハイソックス、ださい刈上げにダンロップと役満ナード野郎だったのを強烈に記憶している。

いかにも、ネットに詳しい自分に酔っているような、背伸びしたナード野郎であり、
ネット無知民の僕に対して、コピペの「welcome to underground」的な感じで僕に色々ネットの事を教えてくれたのだ。
今思うと小学校低学年に自己を誇示するのはかなりださい。

その当時はフラッシュ全盛であったため色々なフラッシュ動画を見せられる。
低学年にその面白さが理解できる訳無く、かなり見てはいけないものを見せられている気がした。
その中でも特に印象深いのが「ハゲの歌」である。

ハゲばっか出てくるフラッシュにクラシックのパロディソングをあわせたこの世代の記憶に痛烈に残っているアレである。

やはり、低学年なのでまだ面白さは分かっていなかった。
対照的に大爆笑しながらはしゃぐナード野郎。
まるでコレが分かる奴はセンスがあると言わんばかりのうざいアレである。(全然違うけどラーメンズ的な笑)
「大きくなったらこういうので笑える日がくるんだろうな」と子供心に思ったものである。
それと同時にうんこちんこで爆笑していた僕としては得体の知れない種類の「笑い」に気持ち悪さを感じていた。
なんなんだろうかこの嫌悪感は。

しかもナード野郎はそのフラッシュを大音量にしてスピーカーで流し始めた。
科学館内にこだまするハゲの歌。
反応する子供達に、動揺する大人達。
なんせたちの悪い高学年ナードがそこで1人爆笑しているのだから。

うちのおじいさんも物悲しそうに彼を見つめていた。
そして彼の近くに僕が居た事に気付くと、そこから離れろと言わんばかりの手招き。
何となくそのニュアンスが感じ取れた僕もとっさにおじいさんのもとへ。

そうして帰り道にぼそっと僕にこうつぶやいた。

「あんな悲しい人間にはなるなよ。」

人生の深みみたいなものを初めて感じさせられたコメントであった。
子供心に心打たれたのを覚えている。

振り向くと、ナード野郎は相変わらず得意げにフラッシュを爆音で鳴らしていた。
彼は今何をしているのだろうか。

2013/09/01

木曜深夜の決戦 ~オールナイトニッポンとJUNK~

深夜一時。
ラジオ好きならばこの言葉を聞いただけで特別な感情を抱くだろう。
一時三時というのは深夜ラジオにとってゴールデンタイム、各局気合いを入れている時間帯だ。

その中でも特にアツいのがANNとJUNK。
歴史あるニッポン放送の看板・ANNに対抗するために作られたTBSラジオ・JUNK。
ややアーティスト色の強い前者に対して、芸人一辺倒の後者。
この両者の戦いはもう十年を超える。
今となっては、JUNKが伊集院光や爆笑問題を中心に盤石の地位を築き上げ、ANNを大きく引き離している。

ただ一つ、木曜日を除いては。

そう、オールナイトニッポンの木曜日は他者を寄せ付けない絶対王者・ナインティナインが君臨するのだ。
2013年現在、19年の歴史を誇り、ANN史上最長パーソナリティーとして木曜の夜に立ちはだかる。

他の曜日ではANNを圧倒して来たJUNK。
しかしこの木曜日だけはナイナイに苦渋を飲まされて続けて来た。
その歴史をJUNKサイドびいきで紹介しよう。

舞台は十一年前、2002年まで遡る。
TBSラジオは深夜一時台のラジオを再編し、新たに「JUNK」枠を創設。
とはいっても枠に呼び名をつけただけで特に変化はない。
ただ一つ言えるならば、それまでアーティストや文化人ばかりだった死に枠・木曜日に芸人を投入した事だろう。
それまでは木曜のナイナイに太刀打ちする気は無く、別の層を取り込もうとしていたのだが、JUNK創設を機についに本気を出したのだ。
この当時は月曜・伊集院、火曜・爆笑問題、水曜・コサキン、金曜・極楽とんぼというラインナップ。

木曜改革の急先鋒に挙げられたのがご存知、さまぁ〜ず。
関東芸人でナイナイに対抗できそうなのはこの人達しか居なかった。
改名後、再ブレイクを果たし、内Pでその手腕を発揮するなどノリに乗っている時期だった。

悲しいダジャレといった名コーナーが生まれたり、スペシャルウィークにはウッチャンをはじめ、豪華関東芸人祭りを繰り広げたものの、僅か二年で惜しくも終了。
改めてナイナイの強さを実感する事となった。
最終回大竹が「二年じゃなんもできねーよ」と嘆いて居たのが記憶にある。
終了後すぐにナイナイの方にゲストでさまぁ〜ずが呼ばれたのは完全敗北の証だった。

そして、やはり太刀打ちできないと悟ったTBSラジオは迷走する。
オセロ中島をパーソナリティーに迎え、女性層の獲得に走ったのだ。
「オセロ中島の黒真珠婦人」はまさに現在の彼女も相まって黒歴史となった。
2ちゃんでネタにする人間は未だに多いものの、誰もその音源を聴いた事が無いという伝説もある。
もちろん深夜一時に女性層が得られるはずもなく、一年で終了。
その十年後、まさか中島自体も終了するとは誰も思わなかっただろう笑

やっぱり、ナイナイに対抗するのはお笑いだ!ということでJUNKも帯を締め直す。
M−1王者からバラエティー進出などノリに乗っていたアンタッチャブルを起用。
本気で木曜日の奪還を試みた。

「アンタッチャブルのシカゴマンゴ」は職人を全面に押し出し、いかにもな深夜ラジオを繰り広げる。
ツッコミ先行宣言やモテない替え歌といった名コーナーを生み出し、開始から二年経った2006年、ついに聴取率でナイナイに迫るようになった。
もしかしたら行けるかもしれないという雰囲気を初めて感じさせてくれたラジオであった。

そして更に二年後、2008年。
ついに聴取率でシカマンがナイナイを上回る。
JUNK史上初の快挙にTBSは湧いた。
しかし、その次の週のSPweekでは惨敗。
一矢報いたもののまだまだ絶対的な存在であった。

2010年に事件は起こる。
柴田の休養により、ザキヤマピンのラジオを強いられる事となった。
復帰のめどは立っておらず、有田などのゲストをつないで延命を図ったものの、あえなく終了。
現在見られるアンタッチャブル崩壊はココから始まったのである。
ザキヤマが最後に放った「本当の最終回をやりたい」という言葉を今でも信じて待ち続けている。

イチから建て直しを図る事となったJUNK。
この改編でシカマンの他、水曜の雨上がり・べしゃりブリン、金曜の加藤浩次・吠え魂が相次いで終了となった。
十年近く続いたラジオを打ち切り、若返りを図るという意図にはいまでも疑問が残る。
若年層を意識し、水曜には南キャン・山里、金曜にバナナマンを起用した。(バナナは月曜2部からの昇格)

話を戻して、木曜日。
この枠に指名されたのは、アンタッチャブルと同じ人力舎のおぎやはぎであった。
このおぎやはぎ、実は金曜→火曜(2部)→木曜といった具合にのらりくらりとJUNKでは珍しく移動を繰り返している。
元々金曜JUNK就任も、全枠の極楽とんぼが山本の不祥事で終了したため、その代理からだった。
今回の木曜就任もアンタッチャブルの代理といったように不祥事に縁がある。

JUNKの中でも特にメガネびいきに思い入れが強い僕としては嬉しさの半面、不安があった。
「おぎやはぎには木曜は荷が重い」と。
収録だった二部から時間が増え、生放送になったJUNKに帰って来てくれたのは嬉しいけど、ナイナイに勝てず短命に終わるような気がしてならなかった。
しかし、シカマンが打ち切られなければ、メガネびいき打ち切りの可能性もあったため、何とも言えない気持ちになったのを覚えている。

そんなこんなで始まったメガネびいき。
めちゃくちゃ面白いんだけど、数字ではイマイチという感じが続く。
でもそこはおぎやはぎらしくのらりくらりとマイペースな放送を繰り広げた。

そして就任から2年経った2012年・春。
ついにおぎやはぎはナイナイに聴取率で一位を取り返した。
一部リスナーにはちょっとした騒動となった「まどかマギカ」をスペシャルウィークに仕込み、ネットを中心に新たなリスナーを獲得したのが功をなしたのだ。

そのままの勢いで次のスペシャルウィークも善戦し、ついにはナイナイを脅かす程のラジオに成長した。
ついに、その年の11月には最高聴取率で念願のJUNK全時間帯勝利を果たし、ANNに完全勝利を果たした。
苦節十年、ようやくJUNKの野望を達成できたのだ。

こうして長きに渡る木曜戦争はひとまず幕を下ろした。

現在では若干ナイナイリードなものの、善戦を繰り広げている。
これからの双方の発展に期待したい。
特にナイナイよりおぎやはぎ派な僕としてはプロデューサーとなった宮嵜Dの職権乱用でいつまでもおぎやはぎは続けてほしいものである。
あとバナナマンは個人的に降りてもいいような気がする。
マンネリに継ぐマンネリだし、彼らも楽しんでいるようには見えない。
サンドウィッチマン辺りを起用してそろそろ新しい風が欲しい。

ちょっと愚痴が入ったが、これが木曜深夜の決戦の全容である。
こんなアツいストーリーがあったという事を記しておく。
ラジオってやっぱ最高だ。

2013/08/31

ワールドマップ大好き。

この感じにワクワクが詰まっている。
最近のゲームはワールドマップが無い事が多い。
昨今のリアル路線では頭身が合わず違和感があったり、技術的に作り込むのが未だ困難であるなど諸問題がある。

なので今のゲームは非空挺での街から街の移動が選択式になったりワープばっかである。
これは世界の広さが実感できず閉塞感を感じてしまう。
もっと冒険してる感が欲しいのだ。

オープンワールドやワールドマップ廃止で全ての道がそのまんまのサイズのゲームが増えているけど、やっぱ街を出たら世界が縮小されたフィールドで、街のシンボルに触れると街に入れるというスタイルが好きだ。

本編とは関係ないような街があったりするのが堪らない。
離れ小島とか飛行艇を入手しなければ入れないようなところも最高。
ロマンが詰まっているのだ。

PS時代のRPGのあの感じが理想。
アレをハイエンド機で再現できたら凄い事になるに違いない。
FF15なんかはワールドマップが復活するらしいので楽しみだ。
というか飛行艇で飛び回らせろというのが全て。
ワールドマップは自由に飛び回れたらなんでもいいのだ。

欧米の技術とJRPG的思想が融合してくれたら最高なんだけどね。

 
色んなゲームのワールドマップ散歩詰め合わせ動画とか誰か作ってくれないかしら。

2013/08/30

ジブリとドラゴンボールが嫌い

子供の頃、この二つが大嫌いだった。
そのため今でも食わず嫌いが続いており、そういう話になると苦労する事が多い。
多分今改めてしっかりと見たら絶対面白いと思うだろうが、見る事は無いだろう。

まずジブリ。
絵柄は勿論、あの意味不明なストーリーが子供心に気持ち悪かった。
もののけ姫はもう見てらんないし、千と千尋もあの異様なエセアジアな雰囲気に凄い嫌悪感を覚えた。

現在では絵柄に対してはそこまで抵抗は無くなったものの、「ジブリは変な話」という認識があり、金を払ってまで見ようとは思わない。
あと、そこまで人気が出るものなのか?という疑問がある。
けど、見たら絶対嵌っちゃうんだろうなー笑

そしてドラゴンボール。
昔は鳥山明の絵柄が大嫌いだった。
特に悟空の「童顔に気持ち悪い程の筋肉ムキムキ」というのが凄い気持ち悪くてダメだった。
今では鳥山明の絵柄は慣れたものの、あの童顔マッチョや適当に着けたようなネーミングが慣れない。

まあちゃんと読んだ事が無いのでとぼしようが無い。
こんなに世界で人気があるってことは、多分これも読んだら普通に面白いのだろう。
食わず嫌いってこんなもんだと思う。

なんか根底に流れる異質さみたいなものを子供のときって敏感に感じちゃうんだよね。
それが大人になると逆に味として評価できるようになるだけど何か当時のトラウマを未だに引きずってるみたいな。

あとワンピースも見た事が無い。
もうコレは半分意地みたいな所もあって、読んだら絶対面白いと思うのに今更感のせいでみれない笑
一回頑張って人ん家で読んでみて、ウソップ海賊団解散のところでマジ泣きしかけたのは秘密。