2014/10/03

メロコアン

十月突入してしまいました。
ついに九月の間、一回も更新しないという王道のブログ飽きパターンを実践しています。
こういう、更新停滞に自覚的な記事を書き始めたら終わりの始まりでございます。
とりあえず生存確認という事で更新しましょう。

ココ最近、音楽へ対する興味を一切失ってしまいました。
こういう時期は定期的にあるんですが、一体どういう症状なんでしょうか。
基本的に僕は、ハマるものが一ヶ月周期ぐらいで変わって行くのに、音楽についてはもう2ヶ月ぐらい全く聴いてません。

あえて聴くとすれば、ハイスタンダードなどの青春プレイバック的な思い出要素からのアプローチですね。
この時代になり、初期の貴重な音源や、当時のライブ映像などが盛んにYouTubeにされるようになりました。
当時はどうしても手に入れる事が出来なかったあのレアコンテンツをこんな簡単に手に入れられる世の中になり、非常に嬉しい限りです。

特にエアジャム2000のライブ映像なんてものがアップされており、僕の中では、友達の家にいって、それこそ、そいつの兄貴が不在時に勝手に拝借し、隠れるように視聴するという思い出がありますので、こうやって好きな時間に見まくれるというのは非常に素晴らしい。
昔は買うか、人に借りるかの手段でしか手に入れる事ができなかったものがこんな手軽に違法視聴できるなんて、そりゃコンテンツに金を払う人間が減るわと自覚的になってしまいます。

だって昔は、地上波に出てこないようなインディーズバンドのPVって凄いお宝だったんですよ。
プロモーションビデオなんて名前がついていますけど、僕からしたら、PVのPはプレミアムの要素が圧倒的。
当時は、スペシャやmtvの存在を知らなかったから、映像で見るメロコアバンドなんてほぼ伝説の存在だと思ってましたよ。

ちなみに僕はメロコア第一世代ではなく、その一個下の世代です。
第一世代ってのはハイスタとかブラフマンみたいに、九十年代にかけて黄金期築き、そのシーンを作り上げた人々と解釈しています。
その一個下の世代というのはそいつらに影響を受けてバンドを始めた人たちの事ですね。
主に青春パンクがぐいぐい来てる時期に、同時発生的に出て来た世代ですよ。
代表的なのがハワイアン6やロコフランク、ノブといったところでしょうか。

ハイスタ活動停止以降でグッと若手のいいバンドが出て来た気がします。
やっぱり今のお笑い界のように上がつまると、新しい才能がなかなか出てこないんじゃないでしょうか。
だって、現在のメロコア界なんてかなり壊滅的な印象をうけるんですが、どうなんでしょう?
未だに先ほど上げた、ハワイアン6などが現役バリバリな感じでやってますし、明らかにサイクルが悪くなっている印象があります。
まあ、正直、メロコアとはしばらく距離を置いていたので、シーンの細部は分かっていませんが、なんかパッとしなくなったなーという思いです。

話を戻すと、当時のpvというのはまあ貴重な存在でした。
しかしインターネットの登場によりその貴重さはどんどん失われて行きます。
とくにYouTubeの存在は凄かったですね。
たしか当時僕はメロコア関連のサイトに入り浸っており、ハイスタ活動休止以降、横山健のソロプロジェクトはじまった!とかハワイアン6の哀愁やべえ!みたいな時にそれは現れたと記憶しています。

メロコア系サイトのとある掲示板に張られたurl
それをクリックすると謎の海外のサイトにつながります。
当時は動画サイトといえばブラクラというイメージがあり、速攻で閉じた思い出です。
しかし、その掲示板の書き込みを眺めるうちに、他の人の反応がポジティブなものばかりでしたので、もう一度、イを決して、クリックしてそのページの再生ボタンを押してみました。

そうするとどうでしょう、ハイスタのフジロックの動画が流れ出したのです。
それを見た僕は「絶対金取られる!」と別の意味での大興奮。
しかし、そのようなポップアップも現れず、しばらく動画を見続けることができました。
それがyoutubeとの出会いです。

これは大発明だ。
ネットに疎い僕は非常に興奮したのを覚えています。
しかし、当時のYouTubeはやっと流行り出して来たせいか、非常に重い。
熱を上げていたバンド名で検索し、お目当てのpvを見つけたときは宝探しで財宝ざくざくの気分でしたが、なんせ全く動画が進まない。
そんなモヤモヤした気分を抱えながら、まだ見ぬPVを漁るだけで幸せな毎日でした。

もう、あの頃のトキメキってのは無いのでしょうね。


2014/08/04

夏二発目オカルト仕上げ

夏なのでオカルト。
地元の友人が高校の時に体験したお話。

友人は県内屈指の野球の強豪校に通っていて、毎晩遅くまで練習に励んでいた。
強豪校なだけあってか、野球部専用のグラウンドがあり、授業が終わると、学校からちょっと離れたその球場にいつも行っていたらしい。

校舎から球場までの道のりは草木が生い茂っており、通路以外はほとんど自然状態。
しかもそれがなかなかの雰囲気を醸し出していて、幽霊目撃証言も多発していたそうだ。
(自分が聞いた話によると火の玉は鉄板で、中には首の無い武士が馬に乗っているという嘘くさいものまで笑)

校舎自体も山を切り開いて作った感じで、更に山の奥に行くと、グラウンドがある感じ。
昼間は近所の老人が散歩してたりするけど、余り人気はない。

その友人はいつものように練習を終え、部室で着替えを済まし、自転車が置いてある校舎の方まで戻ろうとしていた。
時刻は夜の十時。
専用グラウンドにはナイター設備もあるため、この時間まで練習が可能になるのだ。
そして、友人はこの日、来週に控えた遠征のための荷物整理の当番などもあり、数人で最後まで残っていたらしい。

作業を終え、部室で管を巻いていたが、さすがに遅くなると明日の朝練に響くという事で一緒に整理をしていた奴らはそそくさと帰宅。
しかし、友人は道具の手入れを怠らない奴で、スパイクやグローブの手入れをしてから帰ると宣言し、部室にひとり、最後まで残っていた。

ひとりでいつもの校舎への道のりを歩く。
辺りは街灯も無く真っ暗で、「そりゃ霊現象も起きるわ」と感じながらそそくさ帰路についていた。
練習で疲労困憊のせいか集中力も散漫で、嫌なけだるさを感じていたそうだ。

視界の右端に違和感があり、ふと森の方に視線を映す。
何と生い茂った木々の間に、火の玉が浮遊してたのだ。
かなり奥の方にそれは存在していたが、それでも火の玉の大きさは2m近くあったらしい。

噂では聴いていたが、その手の現象に初めて遭遇した彼は、かなりテンションが上がったそうだ。
しかし、練習後で疲労が蓄積していたため、すぐに興味を失い、帰路についたのであった。

翌日、いつものように朝練に行く。
少し遅刻ぎみだったので、急いで球場への道を通る。
朝っぱらのその道は何やら少し焦げ臭かったものの、どっかの老人がたき火をしているのだとそこまで気に留めなかった。
田舎だったので朝からたき火は良くあるのだ。

そして、朝練も終了し、お昼過ぎまで授業を受け、午後からの練習に向かう時であった。
球場に向かう道の脇の方に沢山の警察がいるのだ。
何か事件があったらしく、現場検証をしていたのである。 
しかもちょうど昨日、火の玉を目撃した箇所であった。

それを尻目に部室に向かうと、既にその話題で持ち切りだった。
どうやら黒こげの死体が発見されたらしく、焼身自殺ではないのかということであった。

昨日、彼が観た火の玉とはただの燃えている人だったのである。

2014/08/01

夏一発目

変な友人がいる。
いい奴なのだがどこかつかみ所がなく、狂ったような発想を遺憾なく発揮してくる。

例えば、旅先での事。
旅と行ったら基本的にはグルメがつきもので、ちょっと奮発してその地の名産を頂く事が多い。
僕は食事こそが旅のメインであると思っているのでそういうリサーチは欠かさない。

しかし、その友人は食に対する興味が一切無いのだ。
なのでどんな旅先でも安定した品質が望めるチェーン店を求めてくる。
曰く、「個人営業の店は全般的に信用ならない」との事。 
旅先では昼飯時になるとおもむろにやよい軒やココスを探し出してしまう。

あと、凄いケチであり、僕が探し求めた名店に連れて行き、「この店はコレが美味いらしい!」と押し付けがましく提案しても、メニュー表から最安値のものをピンポイントで選択してくる。
食べ終わった後は決まって「個人営業はやっぱりたいした事無いな」と捨て台詞は吐くのがお約束である。看板メニューを食べてすらないのに。

一番笑ったのが、旅先のコンビニで弁当を買ってそれをホテルで食べようと提案された時である。
しかもメインディッシュの晩ご飯である。
ホテルの部屋の地べたで冷たいコンビニ弁当と発泡酒をつついたのが懐かしい。

そして彼の凄いところは秘密が沢山ある事である。
知り合って数年経ったのにも関わらず、毎回新たな一面を知る事になるのが楽しい。

現在の彼は普通のそこらへんに居そうな天パのにーちゃんなのだが、中学時代までゴリゴリのドヤンキーであったという事実が同級生の証言によって発覚した。
ぱっと見なかなかの優男で現在では、「キレる」という概念すら存在しない仏のような彼は青時代を喧嘩やイリーガル行為に捧げていたという。

また、彼の中学には「決闘」という概念があり、文字通り、公園に集結し、敵対するもの同士でファイティングを行うのだが、彼はそのエピソードを「中学あるある」かのように語ってくるのがこれまた恐怖。
曰く、「いい方のヤンキー」だったそうであるが、集団窃盗を行うが弱きものには手を上げないのが、「善し」とされるヤンキー界隈に戦慄せざるを得ない。

なぜ現在の彼がその面影を見せないかというと、中三のある日、改心しヤンキーを卒業、進学校目指し必死に受験勉強を開始して見事志望校合格、進学クラスから大学入学というサクセスストーリーを持っているからで、ヤンキー時代は自伝にするときに黒歴史だかららしい。

学生時代半端にやんちゃだった奴らは基本的に武勇伝っぽく自慢げに語るのが通常であるが、積極的に語ろうとしないスタイルをとる彼はまさにモノホンのキーヤンであり、キレさせたらどうなるのか恐怖である。

解き放たれるエピソードのぶっ飛び加減やリアリティが一つもふかしでないという証明であり、一つ一つ淡々と語られるその様は非常に興味をそそるものである。

そして、極めつけなのが、某凶悪犯罪者と友人だったという話である笑
しかも、この話を事件発生直後ではなく、忘れ去られた頃にするのが彼の不思議なところである。
確か、飯を食べているときに自分の同級生自慢のような話になり、皆、「学生時代、バンド組んでた奴が今、別のバンドで大成してる」だとか、「親戚に凄いスポーツ選手がいる」 などといったそこそこのエピソードを話している中、「実は…」と必殺技かのように放り込まれたのである。

その衝撃は計り知れなく、当時のエピソードを紹介し、「彼はやっぱりああなる奴だと思ってたよ」と締めるその語り口はやはり自慢する訳でもなく、淡々と事実を述べているだけであるのが魅力的だ。
底の見えないミステリアス加減にもうメロメロになってしまう。

そしてそんな彼は僕のごり押しの甲斐あってか最近やっと食事に興味を見いだして来ている。
「美味い店があるんだよ」と飯に誘ってくる事も珍しくなくなり、やっと人間らしくなってきたと内心感動していた。

この前、とあるトリ料理の店に連れて行ってくれた。
そこはトリの刺身というなかなか珍しい料理を出してくるお店で、味も雰囲気も良く、皆大満足の夜であった。
ここまでだと、食事に興味の無かった彼が、成長し、店をチョイスするようになり、なおかつセンスもいいという感動秘話であるが、この話には続きがある。

後日、僕はとんでもない腹痛に襲われた。
普段からお腹の弱い僕であるが、明らかに性質の違う腹痛であった。
勿論思い当たるのは先日の鳥刺。
アレが見事に当たったのであった。

最初はお腹が弱い自分だけが被害にあっていると思っていた。
しかし、同席した別の友人からも同様の報告があり、あの時のトリ料理が明らかに悪かった事が確定。
心配になったので、その店を紹介してくれた例の変な友人に連絡してみたところ、案の定、当たったらしく、体調不良と戦っていたのだ。

ここまでだと単なる不幸なエピソードである。
しかし、その彼から驚愕の事実ともいえるメールが届いた。
「トリの刺身に当たって思い出したんだけど、前にあの店に行ったときに、同じように食中毒にかかっていたんだ」という旨の独白である。
何故そのような痛烈なエピソードを忘却の彼方へ置けるのか。
そして、またそのお店を「美味い」という名の下、友人達に紹介できるのか。
今になっても意味が分からない。
友人のみに感染させる目的で紹介したテロリズムならまだ分かるが、自分も参加するという自爆テロっぷり。
しかも、彼は鳥刺しが大好きで追加でオーダーしていたのが印象的であった。
やっぱり、後日の体調不良リスクがあると思っていても、美味しいものには勝てないのだろうか。
更に彼の思考回路の謎っぷりが発揮されたエピソードである。

彼のあだ名が「バイオハザード」になったのは言うまでもない。

2014/07/14

懐かしの…

高校の時の文化祭の話。
文化祭の思い出と言えば、団結、協力、友情、絆!と素晴らしいエピソードが氾濫している世の中ですが、僕の場合はダークサイド!

ダンス班、衣装班、デザイン班の三班に別れて基本的な作業は行われるんですね。
もちろん元気なクラスの中心達はダンス班!
体育祭も兼ねた文化祭だったので、メインはダンスなんですね。
学年全体を指揮したりと中心となって活動する憎たらしい奴ら!
笑いあり、涙ありの生活を送る事が出来、ステレオタイプな学祭といえばこいつらが良く出てきます。
ちなみに学祭終了後に泣く権利を持っているのはこいつらだけです。

そして見事選抜入りを逃した女性達が所属するのが、衣装班!
ダンス班の衣装や美術品を作ったりするクリエイティブな役割ですね。
クリエイティブと言えば聞こえはいいのですが、その実態は余り目立つ事を好まない女の子の内職の場と言った感じで、手先の器用な所詮クソガールの吹き溜まりなのです。
美術部の「学校での立場は弱いがクリエイティブな自分を表現したい!」的女が張り切ってしまい、一般市民的な感覚とはかけ離れたプログレッシブなセンスを発揮し、「うわぁ」となるのに欠かす事はありません!

そして最下層、デザイン班!
目立つ、やる気を出す、イベントを楽しむという行為に嫌悪を示す史上最悪な漢達の吹きだまりなのです。
班決めの際に「まずダンス班を決めます。余った奴らはデザイン班ね」と言われるように、 全員参加が原則の学校教育という建前、やる気の無い人に無理矢理与えられているような役職ですね。

コチラの班でも、メンツの中ではクリエイティブな部類に入るマンガ研究会の連中が張り切ります。
チームを象徴する10mぐらいの大きなポスターを作るのがメインな仕事であり、デッサンの狂いまくった「普段、アニメチックな絵ばっか描いてるけど頑張って大衆迎合して、渋い武士を描いてみました」的なポスターが頻出するのです!

勿論、下書きは比較的クリエイティブ人間が頑張るのでまだ文化祭レベルの体裁は保たれますが、色塗り実働班はやる気の無いダークサイド人間達!
彼らに色彩センスがあるはずも無く、持ち前の不器用さも手伝って、なかなかキュビスム溢れる完成度を誇ります。
誰かが、間違って絵の具をブチこぼすのは当たり前で、全ての班にその汚れと格闘した痕跡を見つける事が出来るのはご愛嬌。

僕は勿論、デザイン班に参加していたのですが、同時に学生生活で唯一輝ける場であるバンド発表も控えていたので、「スタ練あるから」とほぼ毎日、颯爽に立ち去ったのがいい思い出です。
でもバンドの練習なんて実際は週2ぐらいなので、基本的には嘘をついて、ブックオフに行っていたのですね!
一度、サボってブックオフに行っていたのがバレて、言い訳に「今日はブックオフで練習だったんだ。あそこは実は防音設備が凄い」と言い張ったのが懐かしい。