子供の頃、この二つが大嫌いだった。
そのため今でも食わず嫌いが続いており、そういう話になると苦労する事が多い。
多分今改めてしっかりと見たら絶対面白いと思うだろうが、見る事は無いだろう。
まずジブリ。
絵柄は勿論、あの意味不明なストーリーが子供心に気持ち悪かった。
もののけ姫はもう見てらんないし、千と千尋もあの異様なエセアジアな雰囲気に凄い嫌悪感を覚えた。
現在では絵柄に対してはそこまで抵抗は無くなったものの、「ジブリは変な話」という認識があり、金を払ってまで見ようとは思わない。
あと、そこまで人気が出るものなのか?という疑問がある。
けど、見たら絶対嵌っちゃうんだろうなー笑
そしてドラゴンボール。
昔は鳥山明の絵柄が大嫌いだった。
特に悟空の「童顔に気持ち悪い程の筋肉ムキムキ」というのが凄い気持ち悪くてダメだった。
今では鳥山明の絵柄は慣れたものの、あの童顔マッチョや適当に着けたようなネーミングが慣れない。
まあちゃんと読んだ事が無いのでとぼしようが無い。
こんなに世界で人気があるってことは、多分これも読んだら普通に面白いのだろう。
食わず嫌いってこんなもんだと思う。
なんか根底に流れる異質さみたいなものを子供のときって敏感に感じちゃうんだよね。
それが大人になると逆に味として評価できるようになるだけど何か当時のトラウマを未だに引きずってるみたいな。
あとワンピースも見た事が無い。
もうコレは半分意地みたいな所もあって、読んだら絶対面白いと思うのに今更感のせいでみれない笑
一回頑張って人ん家で読んでみて、ウソップ海賊団解散のところでマジ泣きしかけたのは秘密。
一見似ても似つかないこの二つだが共通点がいくつかあると思っている。
正直どちらのジャンルもあまり好きではないので、この立ち位置は何なのだろうという興味からの考察。
V系もラノベも詳しくない人の勝手なイメージなのでそこはご愛嬌。
まず、ジャンルの定義が曖昧であることが挙げられる。
V系をカテゴライズするに当たって一番重要視されるのはやはり、見た目である。
あのメイクがV系ですというサインであり、アイデンティティであると考えられる。
ヴィジュアル系と名付けられている程だから相当重要視されるだろう。
しかし、逆に音楽性で言ったらごちゃ混ぜなのだ。
歌い方は確かに特徴はあると思う。
でもメタルぽかったり、普通のロックやメロコアぽいなどジャンルレスなバンドが一つのシーンに蔓延っているというのはかなり特殊である。
個人的にジャンルは音楽性で分けられると思っているので、V系というのは不思議なジャンルだと思う。
つまり、メイクをしていればどんなバンドも精神性はともかく、一般的にはV系に見られうるという事が言える。
対してラノベ。
これの定義も人によって様々で、納得いく答えは出ていない。
強いて言うならばレーベルで分けられたり、挿絵がそれっぽかったらラノベとジャンル分けされる。
しかし、その内容は人によってそれぞれであり、全てを包括するような曖昧なジャンルと言う事が出来るだろう。
学園モノから戦争モノやファンタジーなど雑種なジャンルが一つの「ラノベ」というジャンルに押し込まれているのだ。
このジャンルレスなものを外面によって統一しているという点が二つに共通するものと言う事が出来る。
もうひとつは敷居の低さがあげられる。
どちらとも音楽性や文学性の高さは求められていないため、レベルは低い。
中には演奏が巧かったり、いい文章を書く人は居るかもしれないが、ジャンル全体で言えばそういう要素は積極的に求められていないと言える。
V系で言ったらメンバー、ラノベで言ったらキャラのように音楽や文学を通して偶像崇拝的な楽しみ方をしている人が多いだろう。
なので他のジャンルのものをそれらに持ち込んで、ちょっと巧い事やれば簡単にレベルが高い事をされていると思われがちである。
受け手も専門的なレベルが高くはない人が多いので、楽なジャンルである。
つまり、音楽性や文学性から言えば、他ジャンルから見ると二軍的なポジションに位置するのが特徴的だ。
一軍では通用しなくても、それを二軍に持っていき、その風土にあわせてやれば、比較的楽にそのことを発揮する事が出来る。
初心者向けというか、「きっかけ」としては充分な役割を持つジャンルであると言えよう。
改めて不思議なジャンルである。
最低限の音楽性や文学性は求められるかもしれないが、主体となるのはあくまでメンバーやキャラなのだから。
それさえあれば他ジャンルから見てどんなにしょぼくても一定の需要が存在してしまうのがおもしろい。
やはりそこには手っ取り早く売れたいとか人気が欲しいというような思いがあるのから発展して来たと言えるのかもしれない。
作り手も受け手も少し変わっている日本特有の文化である。
引きこもりでもなく、インドア派でもなく、この言葉が今の自分にしっくりくる。
本当に家から出なくなってしまった。
そりゃ出なきゃならない理由があれば普通に出るけど、頑張って出る気は無い。
家の中が楽しすぎるのも問題である。
外に出なくてもそこそこ楽しめる世の中が悪いのだ。
高校の途中まで普通に外に出て遊びまくる元気な子供だった。
しかし、三年になり受験シーズン到来と共に自然と引きこもるようになった。
まず、平日は朝からゼロ限補習という謎のスパルタがあって六時起き。
そして学校が終わると予備校直行で終わる頃には夜の十時。
糞田舎の電車に乗って家に帰る頃には十一時というブラック極まりない生活を送っていた。
こんなんじゃ遊びに出なくなるのも当たり前である。
とりあえず休みの日は休息が第一。
土日で学校がない日などは昼まで寝て、金曜日にレンタルした映画を見ながら午後を過ごすのが人生唯一の楽しみだった。
当時の自分としては「コレを耐えれば夢のモラトリアム生活が待っている」と信じていたのでさほど苦でもなかった。
人間何かに夢中なときにはその異常さを認識できないものだ。
そして見事大学に合格し、家を出る。
夢のモラトリアムを実現した訳であるが、何もしなくてもいいとなると必然的にその流れで引きこもる事になっていった。
一度、出歩かなくなるとなかなか復活する気は起きないものである。
人間エネルギー的なものがかなり低下していた実感がある。
というか、大学生になったら遊びまくってやるみたいな発想に位置する人間ではない。
大学生になってやりたい事が「平日の朝、雨が降っていたら『今日は行かなくてもいいや』と決めつけ、二度寝する事」という時点でお察し。
もう五十回ぐらいその夢を叶えているだろう笑
外に出たらこっちのものなのだが、外に出るまでのハードルが高い。
損得勘定で考え過ぎて、外に出る体力に見合った用事でないと外に出ない。
なんて合理的な人間なのだろうか笑
別に現状にも満足しているのでいいのだが、やっぱもう少し人間的な生活をした方がいいんじゃないかなと思う今日この日頃。
この前足を手術して今は手術した傷口を縫った状態で安静にしている。
退院したときに替えのでかいカットバン的なものは貰えなかった。
なので二三日したらカットバンがへろへろになってくるのは必然であった。
家を物色しても医療グッズ的なものは我が家に一切無かった。
今思い返すと、我が家は医者から貰った薬以外に頼らない家庭で、市販の薬は一切無いのだ。
だから風邪を引いたときには気合いで直していた思い出がある。
一人暮らしを始め、風邪薬の存在を知り、初めて服用したときにその効力に感動したという薬原始人エピソードもある。
とりあえず、へろへろのカットバンを着けとくわけにはいかないし、かといって何も着けずに空気にさらす訳にも行かないのでティッシュペーパーで代用する事に。
ティッシュペーパーを傷口に当て、お風呂用の防水テープで応急処置完了。
別にその日は特に異常がなかったので、日中それで過ごし、就寝。
しかし、翌朝起床すると、明らかに傷口が痛む。
いかにもばい菌が侵入しましたライクの不衛生なズンとくる痛みだった。
やはりティッシュは向いてない。
しかも傷口から体汁がしみて、ティッシュがグロい色に変色していた。
そして極めつけには、傷口周辺が少し麻痺しているような感覚に陥り、
足全体が血の気が引き、少し黄色がかる腐敗寸前のようなヤバさだった。
おそらくもう少し放置していたら切り落とす事も視野に入れなければならなかっただろう。
さすがにピンチに感じたので、ドラッグストアへダッシュ。
消毒液とちゃんとした奴を買って来て事なきをえた。
あと病院から渡された抗生物質をちゃんと飲んで、一日寝たら直った。
やはり処方されたものはしっかりと服用した方がいい。
衛生意識が高まるハートウォーミングなエピソードでした。
この人、いいギター弾くんですよ。